カウンセリングのスキルやマインドを教えていると、

たまに勘違いなさっている生徒さんに出会います。

これはカウンセリングだけでなく

コーチングやメンタルトレーニングもそうなのですが、

質問のしかたがとても重要なのです。

その気をつけたいポイントとは・・・

 

一つは、相手を困らせる質問があります。

例えば、どうしていいのかわからないからカウンセリングに来たのに

「それで、あなたはどうしたいの?」と聴く・・・

 

二つ目には、

カウンセラー側が、何かの「意図」をもって質問をしなくてはいけないのに

(この「意図」というのが経験が浅いと難しい・・・)

ただ漠然と前の内容に対して質問する、

そうすると話題がぐるぐると同じ場所をまわってしまうのです。

 

そして三つ目には、

もっと共感する時間を長くとらなくてはいけないのに

続けて質問し続けてしまうケース・・・

まるでどこかの尋問のよう・・・

相手を受けとめようとするためなら

何を聴いてもいいのだと生徒さん達には伝えますが、

だからといって、質問攻めは相手を苦しくさせます。

 

ロジャースの来談者中心療法をおろそかにすると

このような質問をするだけして

収拾がつかなくなり、

何のためにカウンセリングに来たのか?

ということになってしまいます。

 

コーチも同様に、スキルだけを学んだ人のなかに

「言葉を良い方向へフィードバックして、

そして目標を訊き、目的を訊き、現状把握をして・・・・・」

なんてスキルの公式どおりに質問ばかりをしてしまうと

相手に考える余裕を持たせないため

来られたかたを傷つけて帰すということになりかねません。

 

ちゃんとした資格やスキルなしに、

命にかかわる仕事をするのは危険です。

これからはクライエントの自殺や事件に関わって

訴えられるカウンセラーやコーチが出てくる時代になります。