先日救急医療とケアについて
現場の医師から話を伺いました。

告知をどうご家族にするのかという話の中で、

「患者のご家族は
わらにもすがる思いで
我々に委ねる。
私は医療スタッフに言うんです。
せめてさわり心地の良い
わらになりたい、と」

そして続けます。

「私は後輩たちの指導に、
30年間学んだことをすべて教え切ろうとします。
もしそれらを身につけてくれたら
一瞬にして30年間を超えて
医療が進むことになるでしょう。」とも。

まさにプロフェッショナルだなあと思いました。
今までの経験を伝授することを厭わない。

この医師は看取りのときにも
決して涙を流さないと決めていると言います。
患者一人に泣いてしまうと、
平等ではなくなるからとのこと。

プロフェッショナルはぶれないのです。

平等に共感すると決めた瞬間から、
どこか感情において冷静な自分を持つことは大切です。
だって、それをなくすと、
相手の感情に引き込まれてしまい、
客観的な判断ができなくなりますから。

カウンセラーも同じ姿勢を持ちます。

そして最後に医師が言いました。
患者の死を防げなかったとき、
次の3つを心に誓うのだと。

①悲しみ、無力さをエネルギーに変える。
②己の未熟さを知り、謙虚に学ぶ。
③次の患者の治療に役立てる。

私もそうでありたいと
強く思いました。